酒場〜Dandyism Mellow〜


時は19世紀末…
ここはとある場所のとある酒場。
わりとその辺にありそうなそのBARには、
後に「伝説の武将」と呼ばれる事となる赤き血潮を持った男が居た……。
居たというより、のさばっていた。


アカペーン:
マスター。いつもの。

手抜きマスター:
もうテーブルにおいてある。

アカペーン:
な、(ぇ
ありがとよ。




手抜きマスター:
始まったな。

アカペーン:
…なにが?

手抜きマスター:
これがだ。

アカペーン:
「コレガダ」ってなんだ。
どこかの地名か。

手抜きマスター:
「これが」だ。

アカペーン:
「コレガ」ってなんだ。
病原菌の名前か。
※それはコレラ

手抜きマスター:
そろそろ怒るぞ、俺。

アカペーン:
あっ…はい。すいません。
「これが」ですね、わかります。

手抜きマスター:
ふむ。

アカペーン:
うむ。




アカペーン:
しかしなんとも臭いタイトルだな。
なんだ「〜Dandyism Mellow〜」って。

手抜きマスター:
ダンディズムかつメロウな酒場であるから、
酒場〜Dandyism Mellow〜だ。

アカペーン:
俺はマスターの酒場からダンディズムっぽさやメロウさを感じたことなんて、一度もないぞ…。

マスター、おかわり。

手抜きマスター:
なんだダンディズムっぽさって。
なんだメロウさって。

ちなみにおかわりはもうテーブルの上に置いてある。

アカペーン:
な、(ぇ

ありがとよ。




手抜きマスター:
しかしお前もあれだな。
いい加減水ばっか飲んでないで、
どっか働き口を見つけたらどうなんだ。

アカペーン:
なななな、なんだいきなり!
なんで突然俺の職の話と
俺が水しか飲んでない事を振る!?

手抜きマスター:
なんか影の形が薄くなったな。

アカペーン:
気のせいだ。

手抜きマスター:
そうか。




手抜きマスター:
いい加減水ばっか飲んでないで、
どっか働き口を見つけたらどうなんだ。

アカペーン:
だだだだだから、なんでいきなり振るんだ!?

手抜きマスター:
どもりすぎだろう。

アカペーン:
ききききききのせいだ。

手抜きマスター:
そうか。
いやそうかじゃないな。

とりあえずいつまでも俺の酒場で
くつろいでないで、働け。

アカペーン:
そうは言うがなマスター。
このページの一番上の「あらすじ」の所を見るんだ。



時は19世紀末…
ここはとある場所のとある酒場。
わりとその辺にありそうなそのBARには、
後に「伝説の武将」と呼ばれる事となる赤き血潮を持った男が居た……。
居たというより、のさばっていた。

手抜きマスター:
これは「あらすじ」だったのか。

アカペーン:
「あらすじ」じゃなかったらなんだ、「出だし」か。
まあなんでもいいけど。

アカペーン:
とにかくこの出だしを見ると…
どうやら俺は後に「伝説の武将」になるという事が
予言されているではないか。

手抜きマスター:
「あらすじ」じゃなくて「出だし」じゃないのか。
それはどうでもいいが、というかなんでお前なんだ。
「伝説の武将」になるというのは
俺の事を言ってるのかもしれないじゃないか。

アカペーン:
マスターは一気に発言するな。関係ないけど。
しかし「伝説の武将」というのが俺の事であるというのには、ちゃんとした証拠もある。
「伝説の武将」という言葉の後に連なって出ている「赤き血潮を持った男」…。

アカペーン:
「赤き」といえば、そうこの俺だ。
つまり後に「伝説の武将」となる男というのは、
まさしくこの俺の事なのだよ、HAHAHA。

手抜きマスター:
「のさばっていた」とも書かれているが。
てかそれではなんだ、
俺の血潮は赤くないということか?

アカペーン:
しらん。マスターの血潮とか見たこと無いし。
マスターの血の色を確認する為に
俺が殴ってやろうか?

手抜きマスター:
お前の血潮を
噴き上がらせてやろうか……?

アカペーン:
怖っ!!
いや、ジョークだよジョーク。

冗談です、はい。ごめんなさい

手抜きマスター:
そうか。

アカペーン:
そうだ。
その顔怖いからやめてくれ




手抜きマスター:
ふむ。

アカペーン:
うむ。

手抜きマスター:
それでお前はなんだ、
お前が後に「伝説の武将」になるという話と、
お前が今ここで働かないで水を飲んでいるという話がどう繋がるというのだ?

アカペーン:
俺は後に「伝説の武将」となるという事実は、
このあらすじが証明している。

手抜きマスター:
「あらすじ」だったり「出だし」だったり忙しいな。
それで?

アカペーン:
別に忙しくはないと思うが。「あらすじ」や「出だし」は。

つまる所だな、俺の将来は確立されているのだ。

手抜きマスター:
………で?

アカペーン:
つまり、「俺は後に伝説の武将となるから、将来の心配が無いので今働いてなくても大丈夫」

ということにつながるのだよ、HAHAHA。

手抜きマスター:
(こいつは もう 駄目だな)


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