酒場~META MALT'S~

第7回 ~おたより紹介⑤ おたより地獄 ~





手抜きマスター:


アカペーン:
マスター。


手抜きマスター:
あけましておめでとう。


アカペーン:
なんと。


手抜きマスター:
なんとって何だよ。
これは第七回の酒場 META MALT'Sである。


アカペーン:
上の方のなんかよくわかんないオレンジ色の奴はなんだ。


手抜きマスター:
この酒場のある一時の光景を描くBGMである。


アカペーン:
これBGMなのか。やめてくれ。
音楽はもっと、尊いものであってほしい。


手抜きマスター:
なんだよ。


アカペーン:
第六回から幾月かの時間が経過していたような気がするが、
時間の消費の果てにたどり着いたこの第七回が、
こんな出だしでいいのだろうか。


手抜きマスター:
いちいち回りくどい言い方をするな。この酒場において、
時間という枠組みは大した意味をもたない。
このテキストは現実の時空から切り離されているのだ。


アカペーン:
テキストって言ったな。
この空間に、時間の経過は存在しないのか…
それなら最初の「あけましておめでとう」とは一体……
まあ、いいや。いつもの通り、おたより紹介だ。


手抜きマスター:
7通のおたよりが来ているんだが、
今回は計5通のおたよりを紹介しようと思う。


アカペーン:
多いな。


手抜きマスター:
前回の更新から、大分時間が経過したからな。
ホント申し訳ない。


アカペーン:


手抜きマスター:
次回の更新も、なるべく早く
更新するようにする。





おたよりNo.15
キャッ!アカペーンさん服着てください!!破廉恥です!

               P.N ( 指杉間 覗美(38) )



手抜きマスター:
ハレンチペーン


アカペーン:
なんだと


手抜きマスター:
お前、お前ついに人間としての過ちを犯したのか。
ニートでその上前科一犯とは、ちょっと洒落にならない。


アカペーン:
やめろ!!俺は何も罪を犯してない!!
「ハレンチペーン」ってなんだよ!なんかその…あれだ…
オレンジページみたいな。


手抜きマスター:
オレンジページ?


アカペーン:
なんかその…図書館とかにある……
料理のレシピとか載ってる……








手抜きマスター:
これか。


アカペーン:
それです。

手抜きマスター:
わかりにくいぞ。(あんまりかすってもないし)


アカペーン:
すみません。


手抜きマスター:
話の腰が折れてしまったが、お前、
全裸で街を徘徊して、それでこの酒場にたどり着いたというのなら、
お前もうそれだけで公然わいせつ罪だぞ。


アカペーン:
誰が全裸と言った。
棒人間だからわかりにくいかも知れないが、俺は服を着ているんだ。


手抜きマスター:
なんだと


手抜きマスター:
そうだったのか。


アカペーン:
なんだよ。
俺は棒人間専用の、薄いウェットスーツを着用している。
気温に合わせて体温を調整する、スグレモノなのだ。







手抜きマスター:
お、お、お、お前、
それはかなりコンテンツ上重要な設定ではないか?
知らなかったぞ……


アカペーン:
別に重要な設定だとは思ってないが。
特に説明することもなかったしな。


手抜きマスター:
つーか、ウェットスーツじゃないじゃん。


アカペーン:
肌に密着しているから、
まあ似たようなもんだろう。非常に薄いが重要な服なのだ。


手抜きマスター:
キモいな。


アカペーン:
なんだと


手抜きマスター:
次のお便りに移ろう。





おたよりNo.16
 マスターは酒飲まないの?

               P.N ( 和久井 沙流蔵(59.9) )



手抜きマスター:
酒か。飲むぞ。
だが、真の力を発揮するのは本気でヤバい時だけだ。


アカペーン:
なんだそれ。真の力ってなんだよ。
酒を飲む時が真の力を発揮する時なのか。


手抜きマスター:
普段は力を抑えるようにしている。


アカペーン:
そういえばマスターが酒を飲む姿は
俺も見たことがない気がするな。


えだまめモンスター:
私はあります。


アカペーン:
えだまめモンスターさん!


えだまめモンスター:
マスターが酒を飲むときは、だいたい一人の時です。


アカペーン:
そうだったのか。
えだまめモンスターさんが知ってて、俺が知らないこと……
マスターと長年つき合っている俺ですら、
知らない事実とは……。


手抜きマスター:
いやお前が覚えてないだけだろ。
一人で酒を飲むことはあるが、それ以外では
よっぽどのことがない限りは飲まないな。


アカペーン:
マスターがそう言うってことは、俺がいる時に
酒を飲んでたこともあるのか。知らないぞ……。


手抜きマスター:
俺が人前で酒を飲む時は、本当に非常事態の時だけだ。
緊急避難警報が炸裂した時とか。


アカペーン:
炸裂ってなんだよ。
避難するときに酒飲むなよ。
というか、そんなことあったか?


手抜きマスター:
記憶が抹消されているだけだ。


アカペーン:
マジか。


手抜きマスター:
マジだ。


アカペーン:
トイレいきたくなってきた。


手抜きマスター:
知らねーよ。唐突だな。
行ってこい。


アカペーン:
はい。





えだまめモンスター:


手抜きマスター:
なんだよ。


えだまめモンスター:
なんだか意味深な流れですね。


手抜きマスター:
いや全然意味深じゃないだろう。
何の問題もない。
次のおたよりに移ろうか。


えだまめモンスター:
それでは、次のおたよりです。





おたよりNo.17
 虫歯が出来ました

                   P.N ( 狩絵 須美 )


手抜きマスター:
虫歯はよくない。
歯医者にいこう。


えだまめモンスター:
それでは、次のおたよりです。






おたよりNo.18
 キレが悪い

                   P.N ( うんこ )



アカペーン:
おいちょっと待て。


手抜きマスター:
どうした。


アカペーン:
トイレに行ってきた。


手抜きマスター:
汚い話はやめろ。


アカペーン:
まだ話してないぞ。
この店のトイレ、なんだあれは。


手抜きマスター:
汚い話はやめろ。


アカペーン:
なんでウォシュレット機能をあんな水量に設定したんだ。
あれは完全なる個人攻撃だぞ。


手抜きマスター:
何かが起きたようだな。


アカペーン:
シラを切るな。俺は本気で怒っているんだ。
俺の身体は深く傷ついた。
どう責任を取ってくれるんだ。


手抜きマスター:
責任……責任のとりようがないだろう。
ウォシュレットを使ったら、お前の身体が深く傷ついた。
ただそれだけの事実だ。


アカペーン:
誰のせいでこうなってしまったと
思っているんだ!!!!!!!!!!!!!!!


手抜きマスター:
ウォシュレットの水の勢いは変えられるぞ。
お前が水の力を見くびっていたのが悪い。


アカペーン:
俺はお前を信じていたのに!!!!1111111


手抜きマスター:
信じられるのは自分自身だけだ。
最大の敵は、常に自分から一番距離の近い人間に
なるのだから……。


えだまめモンスター:
(アカペーンさんにとっての最大の敵が、
マスターになるなんて……)


アカペーン:
あとトイレから出たあと鏡をみたら
右の奥歯に虫歯が出来ていた。
痛いと思ってたんだ。


手抜きマスター:
お前もか。
お前も一緒に歯医者に行ってこい。


アカペーン:
歯医者は、怖い。


手抜きマスター:
子供か。


アカペーン:
いや実際怖いだろう。
歯医者を見くびるな。
ドリルで、穴を開けられるんだぞ。


手抜きマスター:
恐怖に打ち勝て。
信じられるのは、自分自身だけだ。


アカペーン:
今日の俺の精神はボロボロだ。
切れ痔によって、キレの良いうんこも
できなくなってしまった。


えだまめモンスター:


手抜きマスター:
次のおたよりに移ろうか。






おたよりNo.19
 うまい鍋料理が食いたい!!

                   P.N ( 水滝 常夜(27) )


手抜きマスター:
水滝 常夜とは、鍋料理にピッタリのしゃれたペンネームだな。


アカペーン:
鍋料理か。風流だな。


えだまめモンスター:
そういえば、この酒場では
鍋料理ってやらないんですか?


手抜きマスター:
要望にお応えして、
鍋料理をプロデュースしようと思う。


えだまめモンスター:
プロデュース、ですか。


アカペーン:
季節ものだからな。
冬のうちはやっていこう。


手抜きマスター:
もう冬終わってしまいそうだがな…いや冬は終わらない。


アカペーン:
なんだよ。


手抜きマスター:
なんか食べたい鍋料理とかありますか。


えだまめモンスター:
豆乳鍋が食べたいです。


アカペーン:
キムチ鍋とか……チゲ鍋とか


手抜きマスター:
なんで韓国系なんだよ。
赤いからキムチなのか。
どれだけ赤いのが好きなんだよ。


アカペーン:
赤さにこだわる訳ではないが。キムチ鍋うまいじゃん。
チゲ鍋は、なんかキムチ鍋が頭の中で浮かんだ時に
ひもづけされて連想した。


手抜きマスター:
どっちにしろ赤いな。
とにかく、豆乳鍋とキムチ鍋とチゲ鍋か。


えだまめモンスター:
キムチ鍋に、ほくほくのえだまめをいれてほしいです。


手抜きマスター:
えだまめに拘る姿勢を見せてきたな。
アカペーンの、赤さに拘る姿勢への対抗心か。


アカペーン:
あと水炊きも良い。


手抜きマスター:
全然赤くなくなったな。


アカペーン:
ピュアな心で、鍋を楽しみたい。


手抜きマスター:
知らねーよ。なんだいきなり。


えだまめモンスター:
あとしらたきもいいですね。
しらたきを入れましょう。
ツルツルしてるし。


手抜きマスター:
しらたきか。食感がいいよな。ツルツルしてるし。透明だし


アカペーン:
透明さとは、それこそがピュアティ(純潔)である。


手抜きマスター:
お前は赤に染まっているだろう。


アカペーン:
しらたきを入れるなら常夜鍋だ。ポン酢で頂こう。
あとカレー鍋もいい。


手抜きマスター:
お前の意見飛びすぎだろう。
カレー鍋とか、濁りの極みじゃないか。
意見は一つに絞れ。子供か。


えだまめモンスター:
でも、カレー鍋もおいしそうです。


手抜きマスター:
とにかく、皆様の意見を総集して、
ここに一つの新たな鍋メニューが誕生した。


アカペーン:
総集するなよ。






バーーーン



えだまめモンスター:
・・・・・・・・・・・これは・・・・・・・・。


アカペーン:
この様相は、ピュアティ(清純)とは言い難いな。


えだまめモンスター:
いいですね。
おいしそうです。


手抜きマスター:
いいのか。


えだまめモンスター:
しらたき、多くないですか?


手抜きマスター:
しらたきを求める声が
大きかったからな。


アカペーン:
カレーの扱いが酷くないか?
上半分が混沌としてるんだが。


手抜きマスター:
カレーをどうしても、何があってもこれだけは欲しいと
強く要望したお前のリクエストが悪い。


アカペーン:
別にそこまで強く要求してないが。






手抜きマスター:
……というわけで、今日のおたより紹介は以上だ。


アカペーン:
次回の更新はいつになるんだ。


手抜きマスター:
なるべく早くやっていきたいです。


アカペーン:
善処か。


手抜きマスター:
善処


アカペーン:
一番上のBGMは、
結局なんだったんだ。


手抜きマスター:
そういう日もあるということだ。あまり気にするな。
それでは、また次回。







~おわり~


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