白星外伝概要
〜第三章・第四章〜
白星外伝を端から描いていくとなると終わりそうにないので、
とりあえず大まかな話の流れというのをダイジェストでお送りしたいと思います。
これが愛の神話だ!11!!1!(サブタイトルに特に深い意味はない)
第三章・デッドスターとブラックホール
新たな星の神となったベテルギウス。
太陽神からの助言を聞きながら、
ベテルギウスは星の神として立派に成長していきました。
プルートが起こしたあの騒動のような事が二度と起こらないように、
ベテルギウスは全ての天体にとって平等な星の管理を目指していました。
ある日、事件が発生します。
超巨大な暗黒物質の塊が、周囲の天体を吸い込みながら、
ベテルギウスの元へと接近してきているというのです。
それは紛れもなく、ブラックホールの手によるものでした。
彼の理想は、宇宙空間を真っ黒な世界に埋め尽くす事。
そして「超大質量ブラックホール」を形成し、自らを中心とした銀河系を作る事でした。
ブラックホールとの久々の再開を、ベテルギウスは素直に喜べませんでした。
ブラックホールの暴走を止めるため、彼女はブラックホールの元へ会いに行きます。
そして、スーパーノヴァを起こす時が刻一刻と迫っていることを、彼女自身も気づいていました。
かつてブラックホールがベテルギウスに出会ったときに言わなかった、
スーパーノヴァを起こした天体の「二つの末路」の事をブラックホールは言いました。
スーパーノヴァを起こした天体は、そのまま爆発した核だけが残り高密度の「中性子星」となるか、
核が残らない程の力で重力崩壊が進みそのまま「ブラックホール」となるか、そのいずれかの末路を踏むといいます。
もしもベテルギウスが「ブラックホール」になってしまえば、二つの「ブラックホール」が此処で衝突する事になります。
ベテルギウスの力はブラックホールに取り込まれ、
銀河系を形成する程の力を持つ「超大質量ブラックホール」が完成してしまうでしょう。
彼の目的は、ベテルギウスのスーパーノヴァによって、彼女自身の力を吸収する事にありました。
ブラックホールの侵略を食い止める方法はただひとつ。
スーパーノヴァを引き起こし、自らの重力崩壊を食い止めて「中性子星」となる事です。
大きな覚悟を胸に、ベテルギウスはスーパーノヴァを引き起こしました。
暗雲を散らすその閃光の爆発は凄まじく、
ブラックホールが目指した宇宙侵略の夢は、ここで潰えてしまった事が彼自身にも分かりました。
彼女はその爆発で、中性子星の神「デッドスター」へと変身したのです。
ブラックホールはそのまま逃げるように去っていき、
彼が吸い込んだ天体の光は再び戻って輝き出しました。
ブラックホールが引き起こしたスーパーノヴァによって、
結果的にそれまでとは比べ物にならないほどの力を手に入れたデッドスターですが、
それからブラックホールに出会うことはもうありませんでした。
デッドスターがブラックホールに再会するのは、これからずっと先の事になります……。
第四章・スターライトとルナシャドウ
スーパーノヴァによって莫大な力を得たデッドスター。
引き続き星の神として働いていた彼女は、
次の世代の星の神を育てるために彼女の従者となる神を探すことにしました。
そうして彼女に選ばれたデッドスターの従者が、スターライトとルナシャドウでした。
「恒星の神」のスターライトは、星の光を自由に操作する能力を持っていました。
彼の手にかかれば、どんな星屑もひときわ輝く一等星にする事が出来ます。
デッドスターは、彼が星の神になれば他の神達の力を引き立てる事が出来る存在になると思い、
彼を星の神に育てるべく従者に選びました。
そして、「月の神」のルナシャドウ。
ルナシャドウは、実は太陽神の一人息子でした。
子供の頃は母親に甘えていたルナシャドウですが、
太陽の神である母親に劣等感を覚えたルナシャドウはやがて反抗期を迎え、
隠れ家的な秘密基地を作って人知れずひっそりと月の美しさを見いだす研究をしだしました。
太陽神から神の力を貰わずに、自分一人だけの力で生きていきたいという思いもあったようです。
太陽神から一人息子の存在を聞いたデッドスターは、
「可哀想だから社会復帰させてやろう」という事で彼を従者に選びました。
今でも彼が太陽神の一人息子だという事を知っているのは、
太陽神とデッドスターの二人だけです。(あとこの外伝の物語の聞き手になっているサンライズ)
こうして選んだ二人の従者ですが、
彼等はデッドスターのあまりのハイテンションぶりに手を焼くことになります。
スーパーノヴァで爆発して何かがフッきれたデッドスターは、
それまでのベテルギウスの頃とは比べ物にならないほど性格が豹変しました。
スターライトとルナシャドウはさんざんにこき使われたので、
お互いに「この苦しみが分かる唯一の友人」として、
友情を深めていきました。
そんなこんなの日々が続いたある日、
星の神をデッドスターからスターライトに代替わりさせる日が訪れました。
デッドスターはその後、何処かへ姿を眩ましてゆきます。
ブラックホールを探しに行ったとも言われましたが、事の真相は彼女にしか分からないでしょう。
デッドスターから開放されたスターライトは、
「いつか私もあれくらいはっちゃけて他人に迷惑かけてやる」
という間違った誓いを胸に、
星の神としての第一歩を踏み出しました。
それから「星の神スターライト」の時代は随分長く続いてゆきます。